公開日: |更新日:
脂肪溶解注射(BNLS)の植物由来有効成分とは?
BNLSとは、植物から抽出した成分を主成分にした脂肪溶解作用のある注射のこと。チロシンやヒバマタなどの植物由来成分がバランスよく配合され、腫れが少なくダウンタイムが少ない、痛みが少ない、などの特長をもちます。
BNLSに含まれる植物由来の有効成分
マロニエ
セイヨウトチノキの種子から抽出したエキス。マロニエエキス、セイヨウトチノキエキスとも呼ばれます。消炎成分のエスシン、収れん作用のあるカテコールタンニンなどを含み、血行促進や引き締め(収れん)、抗炎症作用などの効果が期待できます。
日焼け後の肌状態を和らげたり、くすみを防いで透明感のある肌へ導く効果も。肌に潤いを与えたり、肌のキメを整える保湿効果などもあるといわれています。
紫外線吸収作用もあるので、日焼け予防のための化粧品に含まれています。
化学的に解明されたわけではありませんが、コラーゲンやエラスチンの糖化阻害効果が確認されたという報告もあるようです。
ペアシアグルミ
クルミの主成分は脂質で、リノール酸やリノレン酸などの不飽和脂肪酸を含みます。α-リノレン酸(オメガ3脂肪酸)の作用によって、血行を促進し、新陳代謝を活発にしてくれます。その結果、肌のターンオーバーの促進が期待できます。
クルミは、肌の代謝に関わっているビタミンB1も含みます。ビタミンB1には、ターンオーバーを促したり、皮脂の分泌に関わったり、皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあります。皮膚や粘膜を補修するので、肌荒れや乾燥を防ぐ効果があるといわれています。
アデノシン三リン酸
「ATP」と呼ばれるエネルギー産生物質のことで、血管を広げて血流を改善し、細胞への栄養供給を増やします。それにより、細胞機能を活発にさせます。
皮膚細胞も活発になるので、肌荒れを予防したり、肌にハリや潤いを与えて、イキイキとさせてくれます。
アデノシン三リン酸の産生が高まることで、ターンオーバーも促進され、美肌への効果が期待できます。
チロシン
アミノ酸の一種で、脂質の代謝を高める作用があります。活動エネルギーが適切に利用されるよう、循環を整えてくれます。
このほか、チロシンはメラニン色素をつくることができるため、白髪の予防にも役立ちますし、疲労やストレスを和らげる効果もあるといわれています。
そのほか、集中力を高めたり、うつ症状を改善する効果も見られるそうです。
ヒバマタ抽出物
コラーゲンやミネラル、アミノ酸、食物繊維などを豊富に含んでいる海藻の一種。「海のハーブ」とも呼ばれます。とくに亜鉛を豊富に含みます。体内で新しい細胞をつくるために必要な働きをする酵素の成分となるのが亜鉛です。
また、ヨウ素も豊富に含まれているのですが、ヨウ素は甲状腺ホルモンの一種であるチロキシンとトリヨードチロニンの材料になります。このホルモンは、エネルギー代謝を活発にする働きがあり、新陳代謝を促してくれます。
このほか、脂肪の燃焼を促したり、代謝を高めて成長を促進させる効果もあるといわれています。
オキナグサ(アネモネプルサティア)
抗炎症作用や創傷治癒作用、肌の再生作用があります。これらの効果により、脂肪分解やダウンタイムの軽減などを実現してくれます。
カラクサケマン
抗炎症作用や創傷治癒作用、肌の再生作用があります。さらに、民間医療で緩下剤や利尿薬として使用されてきた成分で、この排出系の効果によって、溶かされた脂肪を排出するのをサポートするという役割を担うと考えられています。また、皮膚疾患の改善も期待できるといわれています。
BNLSにアレルギーってあるの?
これまで主流だった脂肪溶解注射(メソセラピー)には、大豆の主成分であるフォスファチジルコリンが含まれていたので、大豆アレルギーの人は使用することができませんでした。
BNLSは、植物由来の成分を使用しているため、身体にもなじみやすく、負担がかかりにくいといわれています。大豆アレルギーの人でも心配ありません。
また、BNLSは、従来の脂肪溶解注射と比べて副作用なども少なく、安全性の高い注射だといわれています。